日大アメフト事件について③ シゴキと快感
以前の続き。
教育としての焦点を再考した。
連盟の会見で、「ハマる」という話が出ていた。
要は、シゴキのターゲッティングをされた状態らしい。
これを監督、コーチが教育手法として行っていたことは事実のようだ。
彼らは一流を目指すガチ勢で、チンピラ部活レベルではない。
なので、遊びではなく強化目的でシゴキを採用したのだと考えられる。
前年度に約20人が退部した報道から読み取るに、
シゴキ手法を拒否した部員が大勢だ。
しかし連盟の会見で、ポジティブな反応をする部員も一部紹介された。
シゴキには、
①練習の厳しさ
②虚偽を交えた駆け引き(いじめ、ターゲッティング等)
があるように思う。
今回の事件は②を含むと言える。
多分、体育会系の人というのは、①をある程度許容しながら入部する。
②についても一部体育会系の伝統として理解があるのかもしれない。
②を教育手法的にきちんとこなしたとしても、
今の時代では受け入れられないのではないか。
また①であっても、快感を伴って②に流れていく傾向がある。
結局、制御できないのだ。
教育手法、教育目的というスタート地点から、
人は快感を重ねてコントロールを失う。
ただし今回の事件は快感の文脈では語られていない。
この「シゴキの快感の制御」は実際どうであったか、
ここが焦点だと思う。関係者に聞きたいものだが。
この快感でコントロールを失う構図は、
社会はこの点について、「いじめ教育」などと名付けするなどして
社会的な認知を進める必要があると思う。